20090903
第6回市民公開講座が開催されました。
NPO法人慢性疾患診療支援システム研究会 副理事長
山梨大学医学部地域医療学講座 准教授 柏木賢治
政権交代選挙となった衆議院総選挙が行われた8月30日、慢性疾患を持つ患者さんとその家族がどのように医師と協力して病気と付き合っていくか皆で考える市民公開講座が山梨学院大学にて開催されました。今回のテーマは”医師、患者とその家族が連携する病気との向き合い方“でした。
これまで市民公開講座はNPO法人慢性疾患診療支援システム研究会が毎年主催し今回で6回目になりますが、今回は慢性疾患診療支援システム“マイ健康カード”の利用者の会との共催で開催いたしました。
8月の最終日曜日で大変忙しい日程の中、120名を超える皆さんが参加されました。市民公開講座では患者や家族が医師などの医療関係者と一緒に病気と向かい合っていくには何が重要で、どうしたらよいか考えたり、緑内障や糖尿病、慢性肝炎などの慢性疾患に関する知識を深めたり、食事と運動によってメタボにどのように立ち向かうかなどの実践的な講演がありました。いずれも痒い所に手が届くような具体的なお話で、参加者の皆さんは熱心に耳を傾けたり質問をしたりしていました。さらに健康食品、腎臓食などの特別食の提供もあり、高齢化社会の中で、どうやって健康を維持していくか、もし慢性疾患になったときはどうしたら病気を悪くしないかなどの多くのことを学ぶことができたと思います。
慢性疾患診療支援システム研究会ではインターネットを通じて病気の状態や治療に関係する情報を皆で共有し治療に役立てるために“マイ健康レコード“という診療支援システムを運用しています。従来の診療支援システムと異なり医師や医療関係者だけでなく患者さんやその家族にも治療状況が大変わかりやすく示されており、皆で一緒に病気に向かっていけるように支援するものです。すでに1500名近くの患者さんが利用しています。
医師不足、医療費高騰で医療の質の低下が叫ばれている中で、患者さんもより積極的に自分の病気を理解して治療に参加することで病気から身を守る必要があります。本研究会と利用者の会では今後もこのような活動を通じて健康で楽しい毎日が過ごせるように活動を続けていく予定です。今後も市民公開講座やイベントを行っていく予定ですので、大勢の皆様にご参加いただけると幸いです。
第6回市民公開講座プログラム
日 時:平成21年8月30日(日)
受付・開場:午後12時~、 開始:12時50分~
場 所:山梨学院大学 16号館 (山梨県甲府市酒折 ・JR酒折駅徒歩7分)
参加料:500円(研究会会員・マイ健康レコード利用者の会会員は無料)
● オープニング アトラクション
「おしゃべりマジックショー」 出演:事務屋日の丸さん
● 開講式セレモニー
主催者あいさつ オリエンテーション
■ 一部
● 基調講演 13:30~
「ヘルスコミュニケーションって何?-医療従事者と市民・患者の情報共有-」
講師:山梨大学大学院医学工学総合研究部社会医学講座教授 山縣然太朗先生
● マイ健康レコードの説明
■ 二部分科会 14:45~16:00
● 糖尿病分科会
① 糖尿病初期又は予備群の方
講師:山梨大学医学部内科学講座第3教室助教 志村浩己先生
② 糖尿病10年患者とその家族
講師:原口内科・腎クリニック院長 原口和貴先生
● 緑内障分科会
講師:山梨大学附属病院看護部看護師 岩垂とき葉先生
● 慢性肝炎分科会
講師:山梨大学医学部内科学講座第1教室講師 坂本 穣先生
● 食事と運動分科会
「食事と運動でメタボ対策を考える」
講師:山梨学院短期大学食物栄養科教授 藤井まさ子先生
NPO法人日本健康運動指導士会山梨県支部長 依田武雄先生
■付帯イベント
● マイ健康レコードシステムの使い方
〔協賛コーナー〕
健康食品のご提案
主催:NPO法人慢性疾患診療支援システム研究会
共催:マイ健康レコード利用者の会
協賛:(株)ファンデリー
協力:アステラス製薬(株)・キッセイ薬品工業(株)・参天製薬(株)・
千寿製薬(株)日本アルコン(株)・万有製薬(株)・マコト医科精機(株)
後援:山梨県・山梨大学・山梨学院大学・山梨学院短期大学・山梨県栄養士会
・山梨日日新聞社・毎日新聞社甲府支局・読売新聞甲府支局・
NHK甲府放送局・山梨放送・テレビ山梨・エフエム富士・エフエム甲府